1. 本体
・HAKKO「my pen α」。ペン軸にコルクシートを巻き付け加工しています。太い部分で22mmほど。これぐらい太く、そして硬くないと指が痛くて細かい作業が出来ません。附属のゴム製品は柔らかすぎます。コルク部分はすでにヤニで真っ黒になっています。
・本体から延びるケーブルにカールコードを巻いていますが、これは附属のケーブルに問題があるからです。永く使用しているとケーブルがベタベタしはじめ、作品を汚します。何で拭いてもケーブルのベタベタはとれません。しかたなく、百均で見つけたカールコードを加工して巻いているのです。
2. ペン先

・いろいろな型番のペン先を試した結果、HAKKOの「T21-N」「T21-D45」の2つが使いやすいとの結論に至りました。加工を前提としたチョイスですが、満足のいく書き味が得られています。

3. ペン先加工
・HAKKOの「T21-N」「T21-D45」を加工して作ります。百均のダイヤモンドやすりと400番程度の耐水ペーパーでも加工できます。甲丸やすりが良いでしょう。細かな作業になるので万力は絶対に必要です。
加工せずとも尖ったペン先は売っているのですが、高温で焼き込むのが難しく、また、すぐにすり減ってしまうので、長期間に渡る均一的な線が引けません。←画像はクリック(タップ)で拡大します。
4. バーナー
・ぼかし表現やベタ焼きに使います。小型バーナーが複数あるのは、単に壊れやすいからです。
 値段は安いのですが、バーニングペンを操るよりも難しいかもしれません。軽くあぶるだけでは焼き付かず、かといって1カ所にとどめると、あっという間に小汚い焼き面(づら)をさらしてしまいます。ただただ慣れるのみとしか言いようがありません。
・真っ黒なベタ面をつくるときの注意点として、いきなりバーナーで焼こうとせず、まずはバーニングペンで真っ黒に塗りつぶし、出来たベタ面をならすようにしてバーナーを掛けてやるのがきれいに仕上げるコツです。
・とにかくヤケドと
火事には気をつけてください!
5. 指サック
・指サックがないと真っ黒に焼くのは大変です。指サックをしていても、指先がヘビースモーカーのようにオレンジ色に染まります。煙がゴムをすり抜けるのでしょうか?
6. 紙やすり、スチールウール
・ペン先にへばりついたヤニを削り落とします。通常は800番程度、べた塗りしたときなどは400番程度の粗めのものを使います。けっこうな頻度で削ることになるのでペン先がすり減るのも速いです。その点、3の「ペン先加工」で紹介した削り方だと、同じ線幅を長く保てます。
・紙やすりはタミヤの「フィニッシングペーパー」が扱いやすいです。クリップで板に留めて使用しています。

・ヤニを紙やすりで削ったあとは、削りカスをスチールウールでしごき落とします。
7. 腕鎮(わんちん)
・作品にもよりますが、私の場合、大きな作品は桐製のキャンバス枠に合板を貼ったものに描きます。厚みが2cm以上になり、画面の縁を描くのが大変です。写真のような腕鎮を作り、そのつどクランプでキャンバス枠に取り付けて使用しています。
8. 送風機
・真っ黒に焼き込むときなど送風機がないと熱気でヤケドを負ってしまいます。プラス、空気を撹拌して煙を戸外へ追いやらないと部屋中が真っ白に。タバコと違い、2〜3日で臭いが無くなるのは幸いですが…。
9. コテ
・薄い鉄板と角材で作った写真のコテ、何に使うか分かりますか? 大型バーナーを使うとき、コテで絵柄をマスキングしつつ焼き付けます。エアーブラシを使うときの要領ですね。絵とコテの距離感は実践で獲得するのみ。縁が反りくり返っているのは、万が一、くっきりした90度の焼き型が付かないようにするためです。
10. ニス、刷毛
・ウッドバーニング作品を光にさらし続けると退色が避けられません。ゆえにUVカットニスを塗らなければならないのですが、私はターナーの「水性UVカットクリア」の「つや消し」を使用しています。系列商品に「半つや」と「全つや」があり、好みによって使い分けるのが良いでしょう。プラス、額装するときは必ずアクリル板を使用します。UVカット強化型のアクリル板が良いでしょう。
・ニスを塗る刷毛は、豚毛のペンキ塗り用を使用しています。塗るときはケチらないこと。木材が吸い込むので、表面に膜を作るように、ペタペタと盛り上げながら塗ります。白濁した表面になりますが、2〜3日すれば透明になります。(初めて使う樹種については、端材を焼き付け、試し塗りして下さい。)
11. ペン先加工の道具
・卓上万力、各種金工やすり(特に甲丸のダイヤモンドやすり)、紙やすりで加工します。正確な加工をしたいならノギスがあると良いでしょう。
12. ペン先加工(5倍速再生・途中ピンぼけになったり手で隠れたり、その辺ご容赦ください。)
・ペン先の直径は0.65~0.7mm。ペン先素材は「T21-N」。作業時間はおよそ30分。しかしこれは最高難易度のペン先加工ですので普通はもっと速くできます。
 動画の終盤、筆記具を持つようにしてやすり掛けしているところがありますが、第3回目のペン先の図面で紹介した「少し角度を付ける」を加工しているところです。私の場合、だいたい垂直に近い持ち方をして描くので、このような細いペン先でも折れにくいのです。
13. ペン軸のコルクシート加工
・附属のゴムグリップはふにゃふにゃでよろしくありません。なので外してコルクシートを貼り付けています。そのやり方ですが…
1. 厚紙をグリップに巻き付け、型紙を作る。
2. 3mmほどのコルクシートを、型紙に添ってカットする。
3. 巻きはじめと巻き終わりを薄くスライスする。
4. 薄いシートとは言えグリップに添って曲げることは容易ではありません。お皿に湯(水)を入れ、コルクシートを付け込み、電子レンジで数分掛けます。(鍋を使いガスコンロに掛けてもOK。)
5. ヤケドに気をつけながらグリップに巻き付け、上から厚紙を巻き、輪ゴムで固定します。そのまま乾燥。
6. 瞬間接着剤でコルクシートをグリップに貼り付け、好みの形にやすりなどで整形します。
  私のグリップは2.2cmあります。できるだけ太い方が疲れにくいと思います。
14. 合板の木取り(主観が大いに入ります! が、これを指摘したサイトは無いと思います。)
・耳付き無垢材を使用した作品は、制作者も鑑賞者もウッドバーニング作品の醍醐味を存分に味わえます。しかし大作となると合板を使わざるを得ません。
 ホームセンターなどに売られている合板は3×6(サブロク、910mm×1820mm)が一般的だと思います。その合板を使い、たとえば80cm×50cm(縦×横)の作品の木取りをするとしましょう。無駄の無いように(A)を採りたいところですが、縦作品に対して横方向に木目が流れています。(B)の木取りは無駄が多いかわりに、縦方向に木目が流れています。これ、じつは(B)のほうが良いのです。
 多数の作品を手掛けて分かったことですが、木目が横方向の作品を壁に掛けて鑑賞すると、見る角度によって焼き色が薄く見えたり濃く見えたりと、じつに不安定な見栄えとなってしまいます。ところが木目を縦方向にするだけで不安定感は払拭されるのです。A3サイズ程度の作品でも、縦・横で見え方は変わると思います。お試し下さい。(理由は定かではありませんが、木目に沿った細胞壁が光を乱反射するためだと私は考えております。)
 樹種の違いはもちろんのこと、同じ樹種でも見え方に大小があり、それほど気にならない作品があるのも事実です。が、焼いていない合板の状態でそれを判断することはできません。ならば完成してから後悔するより、はじめから縦目を意識したほうが良いのではないでしょうか? もちろん、木目を重視した作品を作る場合、横使用でも全く問題ありません。
・一般的な3×6の合板では、S50号(1167mm×1167mm)の木取りができません。3×6の上の規格に4×8(シハチ、1220mm×2430mm)があるので、通販で取り寄せるのが良いと思います。その際、カットサービスで寸法ぴったりに切ってもらってはいけません。余裕を持って切ってもらい、キャンバス木枠などに貼ったあと、木枠に沿ってサイズを揃えることが肝心です。ノコギリはアサリ無しのノコギリが良く、木枠を傷つけにくいです。
15. べた塗り

・「T21-N」を使ったべた塗り動画。最高温度で焼き込み、バーナーを掛けて馴染ませています。(腕鎮使用。送風機はOFF。)

16. 
まだしばらく続く予定です。